2023 6 19, 17.00
北欧ビジョン2030は「グリーンな北欧」「競争力のある北欧」「社会的に持続可能な北欧」という3つの戦略的優先事項に基づいて、2030年までに北欧地域を世界で最も持続可能で統合された地域にすることを目標としています。
第3回セミナー:育児・家庭政策
日時:2023年6月19日(月)17時00分~19時00分
日英同時通訳あり
無料・事前登録制
お申込みはこちらから
共催: 北欧閣僚理事会 / RIETI独立行政法人経済産業研究所 / 笹川平和財団
岸田政権の掲げる「新しい資本主義」は、北欧諸国が先行していると考えられている多くの分野において、広範な政策を実施することを目指しています。エネルギー、気候、人口動態など、北欧諸国も日本と同様の問題に直面しています。このセミナーシリーズの目的は、北欧がこれらの課題にどのように取り組んでいるかを紹介し、日本の有識者の方々との協力と対話をさらに促進することです。
シリーズ第3回では 育児・家庭政策に焦点を当てます。
過去数十年間、日本の出生率は急落しており、日本政府は異次元の少子化対策と呼ばれる新たな家庭政策で出生率低下に立ち向かうことを表明しています。北欧諸国も過去数十年にわたり出生率の低下を経験したことから、北欧の育児・家庭政策は、いくつかの理由から、日本の文脈で参考になる可能性があります。福祉による経済的・社会的保障は、個人だけでなく企業も同時に支え、労働市場に柔軟性をもたらし、イノベーションを促進します。高い雇用率によって、福祉モデルは持続可能で強固なものとなっているのです。北欧の安定的な経済成長と福祉制度の維持には、女性の完全かつ安定的な労働市場への参加を確保することが不可欠でした。そのため、男性が家庭生活により長く参加できるように、そして女性が出産後すぐに仕事に復帰できるようにするための政策が実施されました。北欧が重視する父親休暇をより一般化することが、適切な保育への早期アクセスとともに、安定した労働力を確保するために重要な役割を果たしてきました。父母で共有する育児休暇制度の定着は、社会にさらなるプラスの効果をもたらす可能性があります。出生率の低下が抑制され、ワークライフバランスが改善し、ダブルインカムにより相対的貧困が緩和され、より多くの就労者が福祉コストを負担することで、社会福祉の分配も改善されます。
このセミナーでは、育児や育児休暇など、北欧の家族モデルを探求し、これらの政策がもたらす経済的な結果について考察します。この分野で北欧諸国は日本とどのような経験を共有できるのでしょうか。このような疑問について、専門家や国会議員が、率直でオープンな議論を行います。
プログラム(敬称略)
17:00 開会の挨拶
ペールエリック・ヘーグベリ 駐日スウェーデン大使
17:05 Nordic Dads 『スウェーデンのパパたち』を手掛けたヨハン・ベーヴ マン氏とラーシュ・ダーレベリ氏によるメッセージ
17:10 基調講演 岸田政権における育児・家庭政策の最新状況
和田義明 内閣府 副大臣
17:25 パネルディスカッション 開会挨拶
モデレーター: 三浦まり 上智大学法学部 教授
17:30 パネリストによるプレゼンテーション
近藤 絢子 (RIETIファカルティフェロー /東京大学教授)
トールビョーン・ローエ・イザクセン 社会政策紙e24 編集者(元ノルウェー貿易・産業大臣)
倉林 明子 参議院議員
Michael Ebbesen, LEGOジャパン
18:00 パネルディスカッション
18:30 質疑応答
18:45 モデレーターによる議論のまとめ
18:50 閉会の挨拶
ピーター・タクソ‐イェンセン 駐日 デンマーク大使